2016/8/26
第11回 テートモダン新館OPEN
こんにちは。8月初旬、無事ロンドンに戻って来ました。
1ヵ月留守にしている間にすっかり夏真っ盛り!
(と言っても30度には滅多に届きませんが…)
あちこちに短い夏を謳歌する人たちの姿があります。
夏のロンドンは本当に美しい。
さて、私はこれからの半年間ロンドン芸術大学の中のひとつ・チェルシーカレッジオブアーツという学校で空間デザインを勉強します。
コースが始まるのは9月のため、到着後は短期で照明デザインの授業を受けたり街を散策したり…
そして、6月にオープンしたテートモダン新館にようやく行って来ました!
テートモダンはとても有名かと思いますが、テムズ川南岸にある国立の近現代美術館です。
スイスの建築家ヘルツォーク&ド・ムーロンが元々の『バンクサイド発電所』を改築し、2000年にオープンしました。
*逆光ですが…テムズ川対岸より。
そして今年、同じ設計者のもと本館『ボイラーハウス』の南側に隣接する形で新館『スイッチハウス』が増築されました。
上の写真・右奥に見えている部分ですね。
本館の方は作品の収蔵スペースが年々足りなくなっていたようですが、新館の完成により約60%のスペース増とのこと。
上に向かってねじったような形と各階に設けられた横長の窓が特徴です。
最上階は展望台になっています。
外壁には所々に空間をとりながら、煉瓦がなんと33万6千個!!!
近づいてみるとなんとも再利用感のある煉瓦です…。
さて、新館内部へは本館のボイラーハウスから向かいました。
発電所だった頃はタービンホールだった場所が2つの建物をつなぐ場になっています。
*自然光がきれいに入ってくるホール。向かいが新館です。
*2館の案内図
新館スイッチハウスの0階(日本の1階)は本館に比べて発電所時代の面影をかなり残していました。
とにかく時代を経た重みがあります。コンクリート打ち放しの壁、配管類がむき出しの天井…
廃墟好きの方にはたまらないと思います。
*昔使っていたのであろう階段もそのまま残っています。
*在りし日の姿が…
こういう仕上がりって年配の方は好まないのでは?と思ったのですが、
おじいちゃんおばあちゃんのカップルも多く皆楽しそうに眺めていたのが印象的でした。
ロンドンは特にかもしれませんが、芸術や新しい試みに対するこの国の人達の姿勢がすごく好きだなぁと思います。
フロアを上がって行くと廃墟感は薄れ、天井の高い開放的な空間が続きます。
エレベーターが多数ある上に階段も幅広く、全体がゆるやかな螺旋状になっているので
のんびり作品を見て回るのにとても良い構造に感じました。
*床は幅の狭いオークのフローリング。
*奥へ向かって緩く勾配がついた床。休憩用のベンチも各所にあります。
外壁の煉瓦は内部からも窓越しに見えます。
隙間があるので通気もちゃんと取れ、光も少しずつ入ってくるんですね。
この時は閉館時間が近く建物を見るので精一杯になってしまいました。
次は展示を鑑賞しながらガイドツアーにも参加したいと思っています^^
ミュージアムショップも充実していて1日いても時間が足りないくらい楽しい場所なので、ロンドンに来る際はぜひ!