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旅とけんちく

第5回スコットランド小旅行

こんにちは。
4月に入りロンドンもようやく春らしくなり、サマータイムが始まったことでだいぶ日が長くなりました。

さて、今回は旅レポートです^^
少し前の話になりますが3月下旬にスコットランドへ行って来ましたので、いくつかご紹介したいと思います。

スコットランドはロンドンから電車で片道約5時間、イギリス北部の地方です。
旅の行程は3日間グラスゴー/1日だけエジンバラ、というものでした。
なぜ首都エジンバラよりグラスゴーを重視したかというと、この街に有名な芸術大学があり「芸術の街」とも呼ばれているからです。

実際に到着してみると、まず街の色味が印象的でした。

 

ロンドンの街並よりも色が濃く、変な言い方をすれば第一印象は「すすけている」イメージ。
この感じ、嫌いじゃないです。
グラスゴーはかつて工業都市として栄えていたのですが産業革命後に経済が衰退し、芸術方面の発展にシフトチェンジすることで再興したという歴史があります。
そのため良いバランスで工業的な雰囲気を残しつつ、美術館や博物館・アートギャラリーも充実しているという面白い街なのです。

 

メインの目的地のひとつ、グラスゴースクールオブアート。
地元出身の建築家、チャールズ・レニー・マッキントッシュによる有名な建物なのですが…
残念なことに2014年に起きた火災により旧校舎は再建待ちの状態(T_T)
正面入口には立ち入り禁止の囲いが立てられていましたが、その奥にある階段の写真を使う気の利いたものでした。

 

向かいには新校舎のリィドビルディングが建っています。(スティーブン・ホール設計)
ガラスをメインに使用していて旧校舎とは違うモダンな雰囲気ですが、ツアーに参加したところ旧校舎への採光や通風などの影響を考え抜いた設計であることがわかりました。
いつか旧校舎の建て直しが終わったらまた見に行きたいです。

 

こちらはケルビングローブ博物館。こんな素敵なゴシック調の建物の中に…

 

大量の人の顔!! でもなぜか馴染んでいるのが不思議です。

 

先日突然の訃報が入って来たザハ・ハディド設計のリバーサイド博物館。
ガレージのような建物の中は車や電車などの乗り物メインの展示が充実し、家族連れで混雑していました。

日帰りで行ったエジンバラについても少し…。
こちらはグラスゴーよりもさらに濃くどっしりとした印象の街並みで、さすがスコットランドの首都というべき都会でもありました。

 

雨上がりのエジンバラ城。寒さが伝わりますか?

 

スコットランドといえばバグパイプ。
もう1日いたかったと後悔するくらい見どころがたくさんある街でした。いつか再訪したいです。

今回は4日間の小旅行でしたが、至る所にロンドンとは違う独自の文化があり
イギリス全体の歴史についてもっと知りたくなった旅でもありました。
(次はもう少しスコティッシュ英語を理解できるようになりたいです…笑)

さて、今月はミラノへ行って来ます。
次回は国際デザイン見本市・ミラノサローネについてご報告したいと思います!

第4回ロンドンあるある

こんにちは♪
さて、今回は約3ヵ月のロンドン生活で観察してきた街中の人々について
とりとめもなくレポートさせていただきたいと思います。

当たり前ですが国が変われば人も変わる…日々驚きの連続です。

 

【実感その1・マイペース】

本当にあらゆる場面でマイペース!個人主義!
特にバスの中。電話がかかってきたら普通に話し始めます。そもそも皆さんあまりマナーモードにしません。
またはイヤホン無しで音楽を流し始めたり…近くの席でやられると強制的にこちらも音楽鑑賞です。

 

 

【実感その2 ・接客態度は機嫌次第】

カフェやお店で店員さんが無愛想なのは日常茶飯事。
ロンドン育ちの友達に聞いたところ、「その日何かその人が不機嫌になることがあったんだよ。しょっちゅうあるから気にしなくていいよ〜」とのこと。
プライベートの出来事で接客態度が左右されちゃうの?!というのは日本人の考えですね。笑

その反面、親切な人に当たった時はすごく嬉しくなります。
「どこの出身?」「そのピアスいいね、どこで買ったの?」とどんどん話しかけられるので日常会話の勉強にもgood!
今では無愛想を基本としておく姿勢が身に付きました。
たまにそうじゃなかった時のラッキー感が倍増するので^^

 

【実感その3・閉店時間の意味】

少し接客態度ともつながりますが、こちらのお店の閉店時間はほぼ「店員さんが帰る時間」のようで…。
18時閉店のカフェの場合、17:30からすでに掃除が始まります。店員さん達は「早く帰りたいのよ」オーラが全開です。

 

その2・3をまとめると、「日本のサービスが素晴らしすぎる」という周知の結論に至りました。

 

【実感その4・sorry】

渡英前読んだ本にイギリス人はすぐ「sorry」と言うと書いてあり、かなり疑っていたんですが…(マイペースだし)
本当でした。
スーパーで荷物がぶつかってもsorry、狭い通路ですれ違う時もsorry、何か聞き返す時もpardon?よりsorry?
まず謝る、何となく日本と共通するものを感じます。

 

【その他日常】
イギリス人は皮肉っぽいとよく聞きますが明るくて人懐こい人も多く、たまに知らない人に道端で話しかけられます。
先日スケッチなどを入れるA2サイズの図面ケースを持ち歩いていた時には、おじさんに「何が入ってるの?」と聞かれました。
しばらく立ち話をしたところ、そのおじさんはかつて機械系のデザイナーだったよう。
「きみ結婚してるの? なんで独身なの? さては僕を待ってたんだね?」とイタリア男のようなジョークをかまし、
爽やかに去って行きました。

 

*小さなスクールで空間デザインの短期コースを取っています。

 

…と、本当にとりとめもなく書いてみたらロンドナー達の一貫していない性格が見えてきますね。
時には腹が立つこともありますが、自分の感情に正直な人々の人間らしさが新鮮でもあり…
まだまだ飽きずに過ごせそうです^^

 

*老舗デパートLiberty入口にて。春近し?

第3回 RCA潜入!

ロンドンには『Royal College of Arts』という学校があります。
2015年QS世界大学ランキングでは、アート・デザイン分野で世界一に選ばれています。卒業生はデザイナーのジャスパー・モリソンや映画監督のリドリー・スコットなど錚々たる面々。

このたび、そんな世界最高峰の学校に潜入する機会がありましたので、興奮さめやらぬままに報告したいと思います!

 

↑校舎外観。(1960年代竣工)

 

今回の目的は3日間限定で行われていたSchool of Architecture部門のショーを見ることです。今回は建築コースとインテリアデザインコースの1・2年生の作品を数多く展示していました。

 

 

テムズ川沿いの都市計画など、テーマ毎の展示が並んだり

何日かかったのか想像できないほどの、精巧な模型があったり

 

 

「実在の人達がロンドンの住宅事情や仕事の厳しさを訴えている」

写真があったり。。。

 

 

面白いなぁと思ったのは『ヒーローのための家』コンセプト紹介。
よく読むと前述の展示とも共通するロンドンの住宅事情を皮肉る内容でした。

 

 

人工大理石…?と思った展示台はスポンジ製。節約も兼ねた遊び心。

 

 

2フロアにわたる展示は抽象的な物から実践的な物まで幅広く

長時間見入ってしまうものでした。

 

 

そしてなんと、私のハウスメイトの子がこの学校に通っているのです!

卒業制作のため登校していた彼女が校内を案内してくれるという

ラッキーがありました♪ 早速色々な学科を見て周ることに。

 

ハウスメイトの作業場があるファッションデザイン科。

 

 

テキスタイルデザイン科。この工場感…!

 

 

最後に建築&インテリアデザイン科。
日曜日ですが何人か熱心に作業をしていました。

 

 

 

そして、この学校のシンプルなエレベーターホールに味のある階段と木の手摺。日本の古い市役所や図書館にも共通するこの雰囲気が、私はとても好きでした。

忙しい中案内してくれたハウスメイトに感謝。

しかし毎日通えるあなたがうらやましい・・・!

 

ともあれ、中にいるだけでワクワクするような素敵な学校でした。
またイベントをチェックして潜入したいと思います^^

第2回 My home in London

 

Hello!!

あっという間に2月ですね。

 

 

さて、今回はロンドンの住宅事情についてお話ししたいと思います。
私はロンドン到着後、初めてのホームステイを体験しました。幸い良いファミリーに恵まれ、とても楽しく過ごせましたが一人暮らしに慣れてしまっている私にとっては、気ままな生活を求めるようになり・・・
1月中旬から早速フラット探しをして、現在は別の家で生活しています。

 

 

ロンドンは全体的に物価の高い街ですが、特に家賃は異常なほどです。
一人暮らしをしようと思うと、狭い家でも月15万円以上はかかるようです!

そのため一つの家をシェアするスタイルが一般的のようで
個室があり、キッチン・バスルーム・トイレ(家によってはリビング)を

オーナー家族や友達同士でシェアします。

 

良さそうな物件を見つけたら、まずはビューイング(内見)の予約をします。

簡単そうにみえますが実際はオーナーから返信が来なかったり、すでに決まってしまっている、写真と全然違った・・・などなど。

 

紆余曲折ありながらも無事契約し、1月末に引っ越しをして今に至ります。
前回のブログで紹介しましたデタッチド・ハウス(独立した一軒家)の一室で、私の部屋はロフト部分。
晴れた日は天窓からの陽射しが心地良いです。

 

 

今回家探しをしての感想としては、1つの家にバスルームが2ヵ所以上ある家が多いということ。だからこそ家族+α・または他人同士何人かでシェアしながらの生活がしやすいのだろうなと思いました。

 

最後にフラットシェアの家賃相場について。
友達との間では月500ポンド(光熱費込み)の家を見つけたという話が出ると「手頃だね!」といった感じです。
しかし今現在の為替レートは1ポンド=約170円なので、

500×170=85,000円……

 

 

とにもかくにも夏までの落ち着き先も決まったところで、

次回からは外の世界の色々をレポートしていきたいと思います♪

 

 

新居のねこ。さすがのツンデレぶり。

 

第1回 新生活…ロンドンの住宅事情

ロンドンからこんにちは。早いものでこちらでの新生活が始まってから
もうすぐ3週間が経とうとしています。
 

 
現在のホームステイは今月いっぱいで終了となるので、
来月から住む家を探さなければなりません。そこでまずはこちらの住宅について簡単にレポートしたいと思います。
 
まだロンドンで生活して間もないですが、
「家」に対する考え方の違いに日々驚いています。
 
日本とは比べ物にならないくらい住宅に対しての規制が多く
サッシひとつ交換するのにも一苦労だとか。材質にも決まりがあり、色も勝手には決められないこともしばしば・・・。
 
私が住んでいる地域で一般的なのは「セミデタッチド・ハウス」という
同じ造りの2つの住居がくっついているタイプの家です。
 

 
それぞれドアの色などで個性を出していますが、
こういう住宅が一般的というのは日本では考えられないなぁと思いました。もちろん普通の一戸建て住宅もありますが、
今のところ2棟並びの家(デタッチド・ハウス)を多く見かけます。
3戸以上が連続している住宅は「テラスハウス」と呼ばれています。

 

 

 

日本でいうマンションやアパートをこちらでは「フラット」と
呼ばれていますが、デタッチド・ハウスやテラスハウスとの違いは
世帯すべてが庭を持っているかという点が大きいそうです。
 
こういった住宅の売買・賃貸市場はなかなかに繁盛しているようで、
街中を歩いているとしょっちゅう不動産屋があります!徒歩30秒以内に1店と言っても過言ではないほど。道行く人々がよく真剣な表情で見つめています(^_^;

 

 


 
住宅価格相場が高騰しているここロンドン、私も家探しで苦労していますが
何とか落ち着き先が決まりそうです。
 
市民の家探し事情について、結果報告も含めて
次回のブログでお伝えしたいと思います^^